心室細動について

● 命に関わる、非常に危険な不整脈です

心室細動とは、心臓の下の部屋「心室」が、ブルブルと細かく震えてしまい、正常に収縮できなくなる状態のことをいいます。

  • 心臓が血液を送り出せなくなるため、数秒で意識を失い、数分で命の危険に陥ることもあります
  • 突然死の原因となる代表的な不整脈です

症状

  • 突然の意識消失(気を失う)
  • 呼吸が止まる
  • 脈が触れない(心臓が動いていない状態)
  • 心停止により、数分以内の対応がなければ死に至ります

● 原因

  • 心筋梗塞や狭心症など、心臓の血管の病気(虚血性心疾患)
  • 心筋症、心不全、先天性心疾患
  • 心臓に電気的異常をきたす遺伝性疾患(QT延長症候群、Brugada症候群など)
  • 心臓手術後やアブレーション後などの特殊な状況
  • まれに、明らかな心臓病がない人にも起こることがあります

●治療と対応

● 発作時の緊急対応

  • ただちに心肺蘇生(胸骨圧迫)とAED(自動体外式除細動器)による電気ショックが必要
  • 一刻を争う救命処置です(心室細動が長く続くほど、救命率は下がります)

● 根本的な予防策

 ♦︎ ICD(植込み型除細動器)

  • 心室細動の再発リスクがある方には、植込み型除細動器 (ICD)(体内に植え込む電気ショック装置)を埋め込む治療が推奨されます
  • 心室細動が起こったときに、自動で電気ショックを出して命を守る装置です

 ♦︎ 原因疾患の治療

  • 心筋梗塞・心不全・電解質異常などの治療
  • 必要に応じて、カテーテルアブレーションを行うこともあります

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